デザイナー:佐藤可士和さんの言葉からSIを考えてみた
SIerってのも、デザイナーであるべきなんですよね。つい、お客さんのいいなりになって開発しがちですが。
ほんとうは、グランドデザインがないといけない。そうしないと軸がブレる。発言力のある現場ユーザの声に引きずられ、既存システムの焼き直しに終始したりとか。
ただ、「グランドデザインからやりましょうよ」と説得できる人がいない。なんでだろう。
- グランドデザインの必要性を認識していないから?
- わかってるけど自分にはできないと思っているから?
- クライアントのトップに説得しないといけないけど腰が引けている?
- お客さんがグランドデザインできると思っている?*1
- SIerのコスト構造や会計制度、人事制度が「企画・戦略立案」みたいなフェーズに対応していない?
デザインってボトムアップで要求を拾っていって、トップダウンで意思決定していく必要がある。要求だけを単純に足していくとキマイラになってしまう。
でもSIerで普通に仕事していると、そういうデザイン的な作業に関わる機会があまりない感じがする。
それは自分だけかな?
出典
「佐藤可士和【4】環境が変われば人も変わる」
特に、以下の2段落は激しく同意した。システムの提供側も要求側も、ちゃんと意識する必要がある。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/nba/20090305/188208/ 2ページ目より引用
デザインは表層的に形や色をいじくることではない。「ビジョンを形にする行為」がデザインだと佐藤は考えている。ビジョンを分かりやすく整理して可視化し、社会や人とのコミュニケーションを円滑にするのがデザイナーの役割だ。ビジョンはあくまでクライアントが描くものであり、デザイナーとの共同作業により最終的な形に着地する。
「デザイナーをマジシャンのように思っていて、仕事を頼んだら自動的に何かぽんと出てくると思っている方がいらっしゃる。そういう方には自分たちが一緒に考え、体を動かさないと良いものはできないということをまず理解していただく。そうしないとやっぱり自分のものとして定着しない」。
*1:それができればそのお客さんは強いよ