Float on the flow

とあるエンジニアのブログ。「ゆったり・しっかり」がモットー。

要件定義は上流工程か

SIerのエンジニアになると「要件定義=上流工程」って教えられます。

これは、Googleの検索結果からも一般的な傾向のようです。

    • 要件定義 上流 の検索結果 約 181,000 件
    • 要件定義 中流 の検索結果 約 4,320 件
    • 要件定義 下流 の検索結果 約 33,800 件 *1


でも、これって本当でしょうか?


確かにSIerのビジネスを考えれば、要件定義は上流です。RFPもらって、それに対する提案をするところからビジネスが始まります。

顧客に自社を選択していただいたら、そこからプロジェクトスタート。リプレース案件では「FS」とか「プレ要件定義」なんて言って、既存システムについての調査フェーズが入ることもありますが、だいたいは「要件定義」からスタートです。だから上流。



うん。そうだよね。



…で終わってしまったら、わざわざエントリを書いた意味が無い。

自分の問題意識は、「ほんとに要件定義は上流なの?」ってことです。



結論を先に言うと、「要件定義は中流工程」だと思うんですよ。


SIerという立場を離れて、一段高いところから眺めてみます。すると、ユーザ企業の中でのシステムについての動きが見えてきます。


ユーザ企業は自社のビジネスを持っており、それをサポートするためにシステムを導入・更新しようとしています。
なので、そこでは「今後どのようにわが社のビジネスを推進するか」「それに対してどのようなシステムが必要になるか」という点を考えているわけです。

一般に「ビジネス企画」とか「システム企画」とか呼ばれるフェーズですね。


これこそが上流工程、システム開発の源流だと思います。
そこからある程度目標が見えてきたら「要件定義」があるわけです。
だから要件定義=中流工程。


(話は内製回帰につながりますが、それはまた別途。)



一段上から見てみることって大事ですよね*2
俯瞰、鳥瞰、メタ思考。

*1:あれ、増えたぞ?…「要件定義=上流工程、開発=下流」という文脈で多くヒットしているだけでした。

*2:「上から目線」ではないよ!!